さくらのVPS 4G をお借りして、Magento の評価を行ないました。
負荷試験として Apache の ab コマンドおよび httperf にて調査を行なってみたところ、httperf での試験では ab での試験と重なる結果となってきましたので、ここでは、ab による調査結果を示すことにいたします。
早速ですが、以下のグラフを見ていただきましょう。

元データは以下のとおり。
241.24 | 408.76 | 1.69 |
131.99 | 213.98 | 1.62 |
112.66 | 151.89 | 1.35 |
103.29 | 116.14 | 1.12 |
97.21 | 114.42 | 1.18 |
96.88 | 111.04 | 1.15 |
96.62 | 110.76 | 1.15 |
96.70 | 112.04 | 1.16 |
95.01 | 111.42 | 1.17 |
95.12 | 111.34 | 1.17 |
93.59 | 112.41 | 1.20 |
94.93 | 112.42 | 1.18 |
赤の線で示されたグラフがさくらのVPS 4Gの結果です。比較対象として、弊社開発用に使用しているサーバで全く同じスクリプトを走らせた結果を青いグラフとして示してあります。
Y軸が1ページの表示にかかる処理時間(ms)で、数値が小さいほど速いと考えてください。X軸が平行度で、右へ行くほど高負荷状態になっていることを示しています。
さくらのVPS 4Gの見た目のスペック(VPSですのでこれがそのままハードウェアスペックと同等とはならないことをご了解下さい)は以下のとおりです。
- CPU
- Intel(R) Core(TM)2 Duo CPU T7700 @ 2.40GHz/仮想4コア
- 主記憶
- 4GB
比較対象として示したマシンのスペックは以下のとおり。
- CPU
- Intel(R) Core(TM) i3-2130 CPU @ 3.40GHz/2コア4スレッド
- 主記憶
- 16GB
CPU世代の違いなどもあり、さすがに Core i3 の比較対象マシンの方が速いことが見て取れます。その差は平行度が1(低負荷状態)で、おおよそ1.7倍となっていますが、高負荷(平行度が上がってくると)になってくるとその差はおおよそ1.2倍程度にまで縮まって安定してくることがグラフから読み取れます。
あまり負荷の高いサイトを運営しているわけではないから、このグラフを見る分にはさくらのVPSは対象外かなと単純に考えてはいけません。
メールマガジンでの告知を行なった後など、比較的簡単に高負荷状態が発生するという事実をよく考えてみてください。せっかくのプロモーションで商品をぜひとも売りたいというタイミングでサーバのレンスポンスが悪いと簡単にお客さまを逃がしてしまうことになりますから、これはたいへんもったいないことではないでしょうか。
高負荷になってもレスポンスが落ちないさくらのVPSは、まさにプロモーションに強いサーバと言ってよいのではないでしょうか